現在、ほとんどの都道府県で緊急事態宣言の解除がなされましたが、遠出の国内旅行ができるのには、まだ少し時間がかかりそうです。
ましてや、海外旅行ともなれば、いつ解禁となるのか?
なかなか先の見通しが立ちませんね。
そんな中、「アフターコロナ」などと同じように、今回のことで新しく生まれた「トラベルバブル」という言葉があります。
みなさんは、この言葉をご存知ですか?
決して、バブル経済の「バブル」のことではありません。笑
今日は、この海外旅行再開に向けてのキーワードとなる「トラベルバブル」についてご紹介します。
トラベルバブルとは?
「トラベルバブル」は、アフターコロナの新しい旅行のあり方を模索する現在、新しくできた言葉です。
以前の記事で、今後の海外旅行再開の展望について「最初はそれぞれ2国間同士で合意が取れたところから解禁 」されるだろうという予想をお伝えしました。↓
トラベルバブルとは、まさにこの複数国の中でお互いの国の行き来を認め合った国の集合のことを指します。
新型コロナの感染が収束して、お互いに行き来しても安全だと認め合った国同士での渡航制限解除をし、それ以外の国に対しては閉鎖する、ということなのです。
この「バブル」というのは、他からの空気は入ってこないように安全な空気のバブルをつないだ中でのみ、人の行き来を再開させるということを例えて表現しているそうです。
他国の事例は?
それでは、実際にこの考え方をもとに、渡航制限解除に向けて進めている国の例はあるのでしょうか?
実は、バルト三国では、5月15日からこの三カ国の国民に限って、三国の間での行き来が既に認められています。
他にも、
- オーストラリア+ニュージーランド
- キプロス+ギリシャ+イスラエル
- チェコ+オーストリア+スロバキア
- タイ+ベトナム
- EU圏の数カ国同士
などの間でも、それぞれ現在検討が進められています。
EU圏の一部の国については、6月には具体的に何らかの動きがあるところが多いので、すでにツアーオペレーターがツアー販売に向けて動き出しているそうです。
実際にどうなるのか、今後の動向に注目です。
日本は今後どうなるのか?
トラベルバブルを考えるにあたって、いくつか考えるべき観点があると思います。
①形成するパートナー国、②形成するための基準・ルールという2点の観点を考察しながら、今後の日本がどうなるか考えてみましょう。
①形成するパートナー国
先ほどの他国の例を見てお気づきかと思いますが、それぞれトラベルバブルを形成しようとしている国は、経済圏をともにしていたり、お互いに対して観光需要があったりと、お互いがつながりが深い国同士なのです。
決して、オーストラリアとEU圏が突然トラベルバブルを形成するということにはならないわけです。
このように考えた時、それでは日本は、どことトラベルバブルを模索していくのか。
これは、私個人の予想ですが、やはりまずは経済的にも観光業的にも大きな影響のある中国とのことを考えるのではないでしょうか。
しかし、ここで考えなければいけない問題があります。
②形成するための基準・ルール
考えなければいけない問題とは、トラベルバブルを形成するための「合意」をどのように作るか、ということです。
というのも、先ほども説明したように、お互いが安全で問題ないと認めた国と形成するわけです。
もちろん、自国民の安全がかかっているので、相手国は安全だということデータに基づいた客観的な証明を求めてくるでしょう。
その時に、日本はきちんと証明できるのでしょうか。
日本の感染者数に関して、他国からはPCR検査数が少ないのではないかとの声もありました。
これらの問題にどのように向き合っていくか、今後問われることになるでしょう。
もし、客観的な安全性が証明できず、トラベルバブルを形成していけない場合、ある懸念が生まれます。
それは、経済的も政治的にも、取り残されて孤立していくのではないかということです。
もちろん日本のことだけではありません。
これを解決できない国は、さらに辛い問題を課されてしまうことになるでしょう。
トラベルバブルの概念から考えること
以上が、トラベルバブルについてのご紹介でした。
今回、とても考えさせられたのは、一つの地域や国が、「自分だけがよければいい」というような考え方は通用しないなということです。
国内の緊急事態宣言解除の時の関東の例もそうでしたが、一つの県でいくら感染者が少ないからといって、隣接している県と人の行き来がある場合は、その地域をまとめて考えていないといけなかったですね。
この考え方は、今までもまさに環境問題などにも当てはまる話でしたが、どこかが協力しないとなると、全く解決しない話で、みんなで強調しながら歩んでいく。
今後、このような考え方がさらにもっと大切にされていくようになるのでは、と思いました。
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