ついに国内全ての地域で緊急事態宣言が解除となりましたね。
さて、今後の「旅行」どうなっていくのでしょうか?
私は、旅行業に従事するため、旅行業の今後の動向に日々アンテナを張って情報収集をしています。
先日その一環で、観光産業の最新情報やトレンドを伝える専門ニュースメディアである、トラベルボイス主催のZoomセミナーに参加しました。
そこで、今後の旅行や旅行業のあり方についての講演を聴いたのですが、とても興味深い内容でした!
そこで、今回はその内容について、重要な点をしぼってみなさんにご紹介できればと思います。
1時間ほどのセミナーでしたが、約3,000名の参加があったとのことでした!たくさんの方が、今後の旅行業について注目しているんですね。
それでは、そんなセミナーの重要なポイントだけを、できるだけ分かりやすくお伝えしていきます!
当面の旅行はどうなる?
まずは、当面の旅行についてどうなっていくか、国内旅行と海外旅行とでそれぞれ見ていきましょう。
国内旅行
大前提として、やはり旅行の解禁は感染状況に応じて行われていきます。
現在、緊急事態宣言は解除となりましたが、まだ件をまたいでの移動は控えるように言われていますよね。
そして、政府からは今後のロードマップとして、6月19日からの国内旅行の容認の方針が発表されました。
しかし、ここで大切なのは、コロナはワクチンが完成しないと収束することはないので、いかに感染をおさえられるかがポイントとなります。
セミナーでは、6月と11月がターニングポイントとのことでした。
ここで、いかに第二波を食い止められるかが大事です。
もし、ここでまた感染者が増えると、6月の感染拡大は夏休み、11月の感染拡大は年末年始~春休み~GWと旅行するのが難しくなっていくことを意味します。
そうすると、再び旅行業へは大打撃を与えることになります。
なので、この6月と11月にいかに感染を拡大しないかがポイントとなるでしょう。
ひとまずは、直近の6月に私たちがどれだけ感染に気をつけて日常生活が送れるかにかかっていますね。
海外旅行
海外旅行は、もしかしたら今年か今年度いっぱいは控えなければいけないことになるかも・・・とのことでした。
はじまっても、もしかしたらビジネストラベルが優先となるかもしれません。
海外ではすでに、国境を越える旅行についての議論は進んでいます。
オーストラリアとニュージーランドなど、いくつかの地域がお互いの国のみ行き来できる概念である「トラベルバブル」を形成しようとしだしています。
日本もどこかの国とトラベルバブルを形成することになるのでしょうか・・・?
※アフターコロナの新ワード、「トラベルバブル」をまだご存知ない方はこちら。↓
アフターコロナの新常識って?
アフターコロナでは、旅行業への変化が求められますが、具体的にはどのようなことが新常識となっていくのでしょうか?
旅行会社に求められるもの
どの業界もそうですが、今後しばらくは、コロナと共存していかなければいけないということになります。
そのため、感染症対策はもちろん必要なのですが、その感染症対策の「見える化」も同時に必要となりますので、ガイドラインを作っていくことになるでしょう。
まだ、コロナは未知数の部分も多いですし、作ったガイドラインは、実践の中でブラッシュアップして、またそれを各施設や各会社などに合わせて、ローカライズしていくことが必要です。
また、感染症対策は、それぞれ個別で取り組んでも効果は少なく、いくつかの対策を総合的にすることに意味があります。
そのため、対策を見える化する時はパッケージで示すことが必要となるでしょう。
なので、セミナーでは安全対策における認証制度や評価制度が必要かもねとおっしゃっていました。
これからは、顧客が旅行会社を選ぶ際に、「価格」、「サービス」、「品質」などに加えて今後「安全管理」も基準に加わるかもしれません。
安全管理基準で、旅行会社がランキングされる日が来るかもしれませんね。
顧客に求められるもの
感染対策をしていく上では、旅行会社だけの力では成り立ちませんので、当然顧客側にも求められていくものもあるでしょう。
まずは、当然ですが自分の行動に責任を持てる、自立した顧客のみが受け入れられていくことになるでしょう。
ニュースなどでも一時期問題になっていましたが、「自分は感染してもいい」とか、「他の人に感染さっせてやる」といった考えを持つような人が、ツアーに参加するのはとても危険です。
一緒に参加する人はもちろん、訪問する現地の人にも迷惑をかけてしまいます。
人として当然といえば当然なのですが、きちんと旅行会社からの指示に従い、自分の行動に責任を持てる人以外は、ツアーには参加できないでしょう。
また、顧客はツアー参加の数日前から、行くためのコンディションの調整も必要となってくるでしょう。
自分体調管理をしっかりして免疫を高めたり、感染の可能性が少しでもある場所に行くことはやめる、リスクの高い行動は控える、などです。
また、もし感染が出た場合に備えて、現地での行動を詳細に記録していく必要も出てくるかもしれませんね。
みんなが安全に旅行をするために、顧客側もやらなければいけないことが増えるのは仕方ないですね。
もう少し先の旅行業の未来って?
それでは、もう少し長期的な視点で見た時に、旅行業は今後どうなっていくのでしょうか?
IT技術のよりいっそうの活用
今までも、どんどんIT技術の利用は進んでいましたが、今後は「コロナ感染対策」を進める一環として、よりいっそう意識的に導入が進められていくでしょう。
例えば、今までツアーの販売・契約はまだまだ店舗で行うのが主流でしたが、対面で接しなくてよいように、もっとインターネットを利用するようになるでしょう。
また、どうしても店舗スタッフに質問したり相談にしてから決めたいという人も、来店せずにオンライン相談をすることが普通になるかもしれません。
他にも、今まで必ず対面でやっていたホテルのチェックインなども、飛行機のようにWEBチェックインを行うことが可能になるかもしれません。
もちろん、人と人とのコミュニケーションを全くなくすわけにはいかないので、人が直接アナログでやる部分も残るでしょう。
しかし、それは逆に人が行うことで付加価値をつける部分であり、効率化していく部分とよりいっそう差別化していくでしょう。
また、コロナ感染予防というと、どこか何か不便を我慢しないといけないというイメージがどうしてもあると思いますが、IT技術の利用により、便利だけど、結果的に感染予防にもなるということが実現できるのではないでしょうか。
IT技術の利用は、コロナ対策の三密回避と満足度のどちらもの両立の実現可能といった点で、大変意義深いですね。
旅行企画内容の変革
コロナを機に、今までの旅行企画からの変革も、求められている気がします。
というのも、当面、旅行者の量は見込めないことになるので、ツアー内容の工夫をして質を高めていく必要があるのです。
具体的には、今までのただの「見て回って」の観光ではなく、もっと現地の人と交流したり、現地でしかできないことを実際に体験したり、というディープな企画です。
もっと、訪れる現地との関係性に注目し、協力して充実させる努力が必要です。
いずれにせよ、コロナ感染が起こる前から、人口縮小、インバウンドの縮小など、旅行業にとって厳しい状況が進みつつありました。
よって、これはアフターコロナを乗り切るためというよりは、今後未来に生き残っていくためにも必要な施策といえます。
これに対応できない企業は淘汰されていくでしょう。
今後は、各旅行会社の独自性や企画力が試されていくかもしれませんね。
ワーケーションの実現
「ワーケーション」とは、2000年代に米国で生まれた、「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた造語です。
どういう内容かというと、リゾートなどの環境のよい場所で、休暇を兼ねてリモートワークを行う労働形態のことです。
日本では、今までなかなか実現しなかった概念です。
しかし、今回のコロナの一件でテレワークが進み、オフィスに出社しなくても働けることが証明されました。
また、最近は若者を中心に、地方など自分の暮らしたい場所で働きたいと考えている人も多いです。
よって、今後は日本でもこういった働き方も選択肢の一つとなるかもしれません。
それに伴って、地方は「観光地」として以外に、そういった半定住的な地域の発展もあるのかもしれません。
もし今後、半定住的な働き方が根付く形での地域活性化というものがあるとしたら、今まで観光地として注目されていた地域以外もスポットライトを浴びるチャンスがありそうです。可能性を感じてとてもおもしろいですね!
最後に
新型コロナは、まだまだ未知数で、分からないことが多いです。
そのため、アフターコロナの世界がどうなっていくのか、みんなで試行錯誤していくしかないですね。
しかし、一つだけ言えるのは、私たちが楽しく安全に旅行ができるように、旅行会社も顧客も変わることが求められているということです。
旅行業がどうなっていくのか、これからも注目していきましょう。
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